朝はきれいに引けていたのに、夕方の鏡では目尻だけラインが消えている。涙が出た日は、まぶたの下に黒っぽいものが散っている。
そこで「落ちない」「にじまない」と書いてあるアイライナーに買い替える。それでも数時間で同じことが起きる。プチプラを何本試しても、崩れるのは決まって同じ場所です。
目尻から消えるのは、涙のせいとは限りません。目尻はまばたきのたびに上下のまぶたが触れ合う場所で、水分もそこに溜まります。水と摩擦が同時にかかるので、「涙に強い」1本を選んでも足りないことがあります。
パッケージの「落ちない」は、水・皮脂・こすれのどれか1つに向けた言葉で、3つ全部を指してはいません。強そうに見える言葉を選んでも、自分の原因に当たっていなければ同じことが起きます。
だから先に決めるのは製品ではなく、消える場所と時間帯です。そのうえで、公式が何と書いているかを見ます。
ただし8品の公式ページで「何に強い」の表示を見ると、目尻を名指ししていたのは1品だけ、「こすれ」に触れているのは4品でした。手がかりが無いまま選ぶ場面も残ります。
「落ちない」は、水・油・摩擦のどれか1つに対しての話
アイライナーが何に強いかを表す言葉は、大きく2つに分かれます。この2つは似ているようで、守っている相手が違います。
- ウォータープルーフ……水に強いという意味。涙・汗・雨など水分が相手
- スマッジプルーフ……皮脂によるにじみに強いという意味。夕方の崩れが相手(ブランドによっては、こすれまで含めてこの言葉を使っています)
汗や涙が気になるならウォータープルーフ、皮脂崩れが気になるならスマッジプルーフ。この分け方は各社の表示でも共通しています(LIPS/アイライナー解説)。
つまり、2つは別々の性能です。片方しか持っていない品を買えば、もう片方には無防備なままになります。
ここに、もう1つ「こすれ」が加わります。まばたき、目もとを触る癖、マスクや眼鏡の当たり。これは水でも油でもなく、物理的にラインを削る力です。
「落ちない」という言葉は、水・油・摩擦のうちどれかに対しての話であって、3つ全部ではありません。パッケージの表側にはそこまで書かれていないので、買う側からは見分けがつきにくくなっています。
だから、次に買う1本を決める前に、まず自分の消え方がどれなのかを決めます。
消える場所と時間帯から、原因を見分ける
消える「場所」と「タイミング」を見ると、水分・油分・摩擦のどれかに寄ります。
消え方でわかる、3つの原因
同じ「消える」でも、原因が違えば探す表示が変わります
目尻や下まぶたのキワから消える
泣いた日、目が潤んだ日にひどい
まぶたの下に点々と黒が散る
「ウォータープルーフ」
「耐涙」「涙に強い」
夕方に全体がぼんやりぼやける
下まぶたに色が移って影になる
二重の折り目に線がつく
「スマッジプルーフ」
「皮脂に強い」
目もとを触った所だけ消える
マスクや眼鏡が当たる所が薄い
落とすときに何度もこすっている
「こすれに強い」
落とすときは「お湯でオフ」
※各ブランドの公式サイトに記載されている表示の言葉をもとに編集部が整理したものです。複数当てはまる場合は、いちばん困っている消え方から見てください。
見落とされやすいのが「油分(皮脂)」です。涙で消えると思ってウォータープルーフを選び続けているのに、実際に崩れているのは夕方だった、という食い違いが起きます。
「摩擦」も見落とされます。落とすときに強くこすっているなら、効いてくるのはその日の持ちよりも落とし方のほうです。お湯で落ちる処方が効くのは、消える原因が摩擦のときです。
いま使っているのがキャンメイクのクリーミータッチライナーなら、この3つの見分け方をその1本に当てはめた記事を別に用意しています(クリーミータッチライナーが落ちるときの見分け方)。
主要8品が公式サイトで「何に強い」と表示しているか
以下は各ブランドの公式製品ページに実際に書かれている文言です。商品名から、その品を扱っている箇所へ移動できます。
| 商品(タイプ・定価) | 公式サイトの表示(何に強いか) | 落とし方の案内 |
|---|---|---|
| ヒロインメイク スムースリキッドアイライナー スーパーキープ リキッド/¥1,100 | 涙・汗・皮脂に強い ウォータープルーフ | お湯でオフ (落ちにくいときは洗顔料) |
| ケイト ナミダノツルギライナー リキッド/¥1,650 | 耐涙ウォータープルーフ 耐久スマッジプルーフ 「泣いても、こすっても、皮脂がでてもにじみにくい」 | お湯で簡単オフ |
| ディーアップ シルキーリキッドアイライナーWP リキッド/¥1,430 | 水・汗・皮脂に強く、落ちやすい目尻も1日キープ 水・涙・皮脂に強く | 通常洗顔で簡単にオフ |
| UZU アイオープニングライナー リキッド/¥1,100 | 耐水性 水、湿気、皮脂に強く (涙・こすれの表示は見当たらず) | ぬるま湯で簡単にオフ |
| ケイト レアフィットジェルペンシルN ジェルペンシル/¥1,210 | 汗・水・涙に強いウォータープルーフ 皮脂・こすれに強いスマッジプルーフ | 目元用のメイク落としを推奨 |
| デジャヴュ ラスティンファイン クリームペンシル クリームペンシル/¥1,320 | 皮脂・汗・涙・こすれに強い スーパーウォータープルーフ | 普段のクレンジング料で落とせる |
| セザンヌ ジェルアイライナー ジェル(繰り出し)/¥550 | 高密着で、水・汗・涙・こすれに強いウォータープルーフ (皮脂の表示は見当たらず) | 記載なし |
| ラブ・ライナー クリームフィットペンシルR クリームペンシル/¥1,320 | 何に強いかの表示なし (「12時間にじまない※当社調べ」のみ) | 記載なし |
一覧から見えた3つのこと
1つめ。同じ「にじまない」でも、書いてある中身が8品ぜんぶ違いました。「涙」に触れているのは6品、「皮脂」も6品、「こすれ」は4品だけです。3つすべてに触れているのは3品でした。
たとえばセザンヌ ジェルアイライナーは、水・汗・涙・こすれの4つを書いていますが、皮脂には触れていません。逆にUZU アイオープニングライナーは水・湿気・皮脂を挙げ、涙とこすれには触れていません。
どちらも定評のある品ですが、守っている相手が違います。UZUは@cosmeでクチコミ4,903件を集めるロングセラーで、耐水とお湯オフの両立を前面に出しているタイプです。
2つめ。落とし方の案内が3つに割れます。お湯(ぬるま湯を含む)で落とせると書いてあるのが、ヒロインメイク、ケイト ナミダノツルギライナー、UZUの3品。
洗浄剤で落とす案内が3品。デジャヴュは「普段お使いのクレンジング料で落とせます」、ディーアップは「通常洗顔で簡単にオフ」、ケイト レアフィットジェルペンシルNは「目元用のメイク落とし」です。
残る2品(セザンヌ、ラブ・ライナー)は、落とし方の記載そのものがありませんでした。
落とし方の案内は、持ちの強さではなく、落とすときにこする回数の話です。消える原因が摩擦なら、ここが効いてきます。
3つめ。ラブ・ライナー クリームフィットペンシルRのように、何に強いかの表示そのものが見当たらない品もあります。公式の製品ページに書かれているのは「12時間にじまない」という一文と、「当社調べ。効果には個人差があります」という注記だけでした。
良し悪しの話ではありません。ただ、この1本を持っている状態で「にじむのに買い替えられない」と迷っているなら、判断材料が最初から与えられていないということです。
症状別に、次の1本を選び直す
8品の一覧から、消え方に対して表示が正面から当たっている品を選びました。全部を並べたのではなく、症状に効く根拠が公式の文言にある品だけです。
涙・汗で、目尻や下まぶたから流れて消えるなら
探すのは「涙」という言葉が入っているかどうかです。ウォータープルーフとだけ書かれた品より、涙と書いてある品のほうが、涙の場面を想定していると読めます。
その意味でいちばんはっきりしているのが、KATE(ケイト)のナミダノツルギライナーです。2026年3月発売で、公式が挙げているのは「耐涙ウォータープルーフ」「耐久スマッジプルーフ」「お湯で簡単オフ」の3つ。
製品説明も「泣いても、こすっても、皮脂がでてもにじみにくい」と、水・油・摩擦の3つすべてに触れています。
3つ全部に触れている品は8品のうち3つ(あとはケイト レアフィットジェルペンシルNとデジャヴュ)で、そのなかで「耐涙」と書いているのはこの1本だけでした。
定価1,650円で、プチプラの中では高い部類に入ります。発売から日が浅く@cosmeのクチコミは446件とまだ少なめですが、ウォータープルーフアイライナーのランキングでは9位に入っています(2026年8月時点)。色はBK-1など4色です。
短所は価格と、まだ評価の数が少ないこと。1,650円を1本に出すのが重いなら、次に挙げるヒロインメイク(1,100円)のほうが入口として現実的です。
もう1本が、ヒロインメイク(伊勢半)のスムースリキッドアイライナー スーパーキープです。公式の表示は「涙・汗・皮脂に強い ウォータープルーフ」。水と油の両方を1文で挙げています。
それでいて落とし方は「お湯でオフ」。持ちを上げると落としにくくなる、という関係をフィルムの処方で回避している形です。染料を使っていないので肌に色素が残らない、とも書かれています。
定価1,100円。@cosmeのクチコミは6,468件で、7点満点の5.3点(2026年8月時点)。筆先0.1mmの極細筆で、色は漆黒ブラック・ビターブラウン・ブラウンブラックの3色です。
公式の文言に「こすれ」は入っていません。消える原因が摩擦なら、この1本では届かない可能性があります。
夕方に全体がぼやける・下まぶたに色が移るなら
夕方の崩れは皮脂が相手なので、探すのは「スマッジプルーフ」か「皮脂に強い」です。この2つを両方きちんと書いている品は多くありません。
両方を分けて明記していたのが、KATEのレアフィットジェルペンシルNです。公式の表示は「汗・水・涙に強い、ウォータープルーフタイプ」と「皮脂・こすれに強い、スマッジプルーフタイプ」の2本立て。
水の側に涙、油の側にこすれまで入れているので、8品の中では守備範囲がいちばん広く読めます。1.5mmの極細芯で、約10秒で乾くと書かれています。
定価1,210円、@cosmeのクチコミは986件でジェルアイライナーのランキング7位(2026年8月時点)。ブラウンやグレー系の色が多く、黒以外から選びたいときにも使いやすいラインです。
短所は落とし方です。公式は目元用のメイク落としを勧めていて、お湯で落とせるタイプではありません。
もう1本は、デジャヴュ(dejavu)のラスティンファイン クリームペンシルです。公式の文言は「皮脂・汗・涙・こすれに強い」で、4つを1行で並べています。スーパーウォータープルーフとも書かれています。
ただし落とし方は「普段お使いのクレンジング料で落とせます」。お湯では想定されていません。ここが、ケイト ナミダノツルギライナーやUZUと決定的に違う点です。
定価1,320円で6色。@cosmeのクチコミは8,358件で、ジェルアイライナーのランキング4位(2026年8月時点)。芯は1.5mm×3mmの楕円型で、細い面と広い面を使い分けられます。
落とすときにこする回数が増えるのは短所です。消える原因に摩擦も混じっているなら、優先順位は下がります。
目尻だけが先に消えるなら
目尻はまばたきのたびに上下のまぶたが触れ合う場所で、水分もそこに集まりやすい位置です。水と摩擦が同時にかかるので、片方だけ強い品では足りません。
今回の8品で、公式が目尻を名指ししていたのは1品だけでした。ディーアップ(D-UP)のシルキーリキッドアイライナーWPです。
「水、汗、皮脂に強く、落ちやすい目尻も1日キープ」。別の箇所では「特殊ポリマーが描いた瞬間肌にぴったり密着し、アイラインの表面をコート。水・涙・皮脂に強く」とも書かれています。
定価1,430円。@cosmeのクチコミは7,962件で、8,000件近い評価が集まっている1本です(2026年8月時点)。
落とし方は「通常洗顔で簡単にオフできる」。肌に色素が残らない顔料を使っている、とも明記されています。
短所は「こすれ」の表示がないこと。目尻を挙げてはいますが、そこで想定されているのは主に水と皮脂です。
まず安く、自分の犯人を確かめたいなら
自分ではどれか決めきれないときは、水と摩擦に振った品を1本だけ試して、変化があるかどうかを見るのが早道です。
その役をいちばん軽く引き受けられるのが、CEZANNE(セザンヌ)のジェルアイライナー。定価550円で、今回の8品では最安です。
公式の表示は「高密着で、水・汗・涙・こすれに強いウォータープルーフ」。水・汗・涙とこすれを書いているぶん、涙と摩擦のどちらかを確かめるのには使えます。
これで持つなら原因は水か摩擦のどちらか、それでも夕方にぼやけるなら皮脂。そこまでは絞れます。@cosmeのクチコミは3,496件で、色は9色。ぼかしてアイシャドウのようにも使えるタイプです。
短所は、皮脂の表示がないことです。夕方の崩れがいちばん困っているところなら、この1本を選ぶ理由は薄くなります。
選び直しても足りないときに、まだ残っている手
品を替えるより先に効くことがあるのは、次の4つです。
- まぶたの油分を先に取る……アイクリームや下地がまぶたに残ったまま描くと、油分による崩れに自分で材料を足すことになる
- 描く前と後にフェイスパウダーを薄く……表面の油分と水分を受け止める層になる。つけすぎると粉が浮くので少量で
- 水分が溜まる位置より少し上に引く……下まぶたの内側に入れたラインは、いちばん先に流れる
- 目尻は最後に描き、乾くまでまばたきをしない……乾く前にまばたきをすると、上まぶたに転写されて二重の折り目に線が残る
これを全部やっても数時間で消えるなら、手順ではなく処方の側の問題です。そのときに戻る先が、8品の一覧表です。
公式の表示は「保証」ではありません
ここまで公式の表示を手がかりにしてきましたが、その手がかりにも限界があります。
- 強さの規格ではない……「ウォータープルーフ」は方向を示す言葉で、各社がどんな条件で確かめたかは公開されていない。同じ表示でも持ちは同じではない
- 書いていない=弱い、とは限らない……表示が見当たらない品でも実際は持つことがある。今回言えるのは「買う前に判断材料がない」ということだけ
- 3つが同時に来る日には勝てない……涙が出て、皮脂も出て、目もとを触った日は、どの品でも条件が重なる。表示は当たりを引く確率を上げるものであって、ゼロにする道具ではない
- 価格と表示の広さは比例しない……550円のセザンヌが水・汗・涙・こすれの4つを挙げている一方、1,320円のラブ・ライナー クリームフィットペンシルRには何に強いかの表示がない。値段は色数や筆の作りにも配分されている
- 表示は変わる……リニューアルで文言も処方も変わる。この記事は2026年8月時点で各公式ページに載っていた記載です
それでも、パッケージの「落ちない」だけを見て買い替えるより、公式ページの1文を確かめてから買うほうが外しにくくなります。表示で分かるのはそこまでですが、同じ言葉の品を買い足す回り道は、ここで止まります。
よくある質問
迷ったときの決め方
買い替える前に、この順番で進めると回り道が減ります。
- 3日ぶん、消える場所と時刻を覚えておく……目尻か全体か、昼か夕方か。これだけで水・油・摩擦のどれかに寄る
- いま使っている1本の公式ページを開く……そこに「涙」「皮脂」「こすれ」のうちどれが書いてあるかを見る。無ければ、それが外している理由
- 足りない言葉が書いてある品に替える……同じ言葉の品を買い足さない。ここが「何本試しても同じ」の抜け道になる
持ちが片付いたら、次に効くのは色です。にじみを気にして黒一択にしていたなら、選べる幅は思っているより広くなっています。
編集部の注記
本記事は、伊勢半(ヒロインメイク)・カネボウ化粧品(KATE)・ディーアップ・イミュ(デジャヴュ)・セザンヌ化粧品・UZU BY FLOWFUSHI・msh(ラブ・ライナー)各社が公開している製品情報と、@cosme・LIPSに掲載されている評価をもとに、編集部が8品の記載を1品ずつ読み比べて整理したものです。特定の商品を使用した体験レビューではありません。
参照したのはクチコミの件数と評価で、個別の投稿を引用したものではありません。
掲載した「何に強いか」の記載は2026年8月時点で各社の公式製品ページに載っていた文言で、リニューアルにより変わることがあります。「記載なし」は、その項目の記述を公式ページ上で見つけられなかったという意味で、性能の有無を示すものではありません。
価格はすべて定価(税込)で、販売店ごとの実売価格とは異なります。クチコミ件数・ランキングは2026年8月時点のものです。最終更新:2026年8月。





