- 収監先は警備レベルが低い連邦刑務所の可能性が高い
- ドジャースファンが多い環境で「いじめ」のリスクも
- 刑務所内の労働で得られる賃金は「時給わずか40円」
- 服役後は日本への強制送還がほぼ確実
「5月12日」いよいよ迫る収監日
大谷翔平選手の銀行口座から約26億円を盗んだ罪で禁錮4年9か月の判決を受けた水原一平被告(40)。当初3月24日に予定されていた収監は、被告側の要請により5月12日に延期されました。
「最後の自由」も残りわずか…水原被告が過ごすことになる米国連邦刑務所での生活とは?
米国の連邦刑務所ってどんなところ?
水原被告が収監されるのは、米国の連邦刑務所です。これは州が運営する刑務所とは別物で、連邦法違反の犯罪者が収容される施設。実は米国には大きく分けて2種類の刑務所があるんです。
- 連邦政府が運営
- 長期収容が基本
- 日常生活は計画的で厳格に管理
- 教育プログラムが充実
- 水原被告はここに収監予定
- 州政府が運営
- 出入りが激しい
- カオスな状況になりがち
- 資金が少なく施設が劣る場合も
- 水原被告の場合は該当せず
日本の刑務所との大きな違い
地元法曹関係者によると、水原被告のような「殺人や強盗のような凶悪犯ではなく、犯罪組織とのつながりも認められない場合」は連邦刑務所に収監される可能性が高いと言われています。
連邦刑務所は州立刑務所と比べると「条件の良い施設が多く、高い水準の服役生活ができる」とも。とはいえ、もちろん「天国」ではありません…
警備レベルで変わる生活環境
米国の連邦刑務所は警備レベルによって「ミニマム(最小限)」「ロー(低)」「ミディアム(中)」「ハイ(高)」の4つに分類されます。
水原被告のようなホワイトカラー犯罪の場合は、警備レベルが「最小限」か「低レベル」の施設に収監されることが多いのだとか。
📋 米国連邦刑務所の警備レベル
- ミニマム(最小限)
フェンスが低く開放的な印象。ホワイトカラー犯罪者が多い - ロー(低)
比較的緩やかな警備。一定の自由が認められる - ミディアム(中)
警備が厳しくなり、活動制限も増える - ハイ(高)
最も厳しい警備体制。凶悪犯が収監される
水原被告の場合「ミニマム」か「ロー」の可能性が高い
希望は「南カリフォルニア」だけど…
興味深いことに、水原被告は法廷で「南カリフォルニアの刑務所への収監」を希望したと報じられています。
地元であるロサンゼルス近郊を希望したのでしょうが、一方で検察側は「ロサンゼルスで服役すれば、他の受刑者らによる攻撃が厳しくなる可能性がある」とドジャースの地元ファンが多い南カリフォルニアでの服役を懸念。北カリフォルニアの刑務所を推す意見もあるようです。
実際、米メディアが引用した刑務所生活経験者の証言では「刑務所内にはギャングたちがいっぱいいて、ギャングたちってドジャースファンがめちゃくちゃ多い」ため、大谷選手を騙した人物として「かなりのいじめ」にあう可能性が指摘されています。
一日のスケジュールは?
収監されると、水原被告の一日はどう変わるのでしょうか?
🕒 予想される連邦刑務所での1日
6:00 | 起床、点呼 |
---|---|
6:30 – 7:30 | 朝食、居住区清掃 |
8:00 – 11:00 | 労働(調理、クリーニング、修繕作業など) |
11:30 – 12:30 | 昼食 |
13:00 – 16:00 | 労働または教育プログラム |
16:00 – 17:00 | 点呼 |
17:00 – 18:00 | 夕食 |
18:00 – 21:00 | 自由時間(読書、テレビ視聴、運動など) |
21:00 | 最終点呼 |
23:00 | 消灯 |
低レベル警備の連邦矯正施設では、受刑者は「調理やクリーニング、各種の修繕、植物の手入れ」といった労働時間以外は比較的自由に過ごせるとされています。書籍類も許可されれば持ち込むことができるそうです。
収容されているのはホワイトカラー犯罪で訴追されたビジネスマンらが多く、思ったほど危険な印象はないという証言もあります。
「26億円」賠償金の支払いは収監中も続く
水原被告には約26億円の賠償金支払いも命じられていますが、これは収監中も続きます。
米メディアによると、刑務所内での労働の報酬は「時給40円程度」と極めて低く、刑務所内では四半期(3ヶ月)ごとに25ドル(約4,000円)を支払うよう命じられているそうです。
また気になるのが、刑務所内でも「野球やバスケットボール賭博が横行している」という元受刑者の証言。ギャンブル依存症と言われる水原被告にとって、これは新たな誘惑となる可能性も…
服役後は強制送還の可能性が高い
水原被告の弁護士と検察官は、法廷で「刑期終了後には日本へ強制送還される見通し」を示しています。
米国では刑期を終えた外国人犯罪者を本国に強制送還することが一般的で、水原被告もその例外ではなさそうです。
弁護士の紀藤正樹氏によると、水原被告は「ほぼ二度と米国の地を踏むことはできない」可能性が高いとのこと。約5年間の服役を終えた後は、日本での生活再建を余儀なくされるでしょう。
刑期短縮の可能性はある?
米国の連邦刑務所では、「良い行い」によって刑期が短縮されることもあります。適切な行動をとり続ければ、満期より早く出所できる可能性も。一方で違反行為があれば、保護観察期間の延長や再収監のリスクも高まります。
水原被告の場合、米国の制度下で最大15%程度の刑期短縮が認められると、約4年程度で出所できる可能性もあるようです。
まとめ
水原被告、「塀の中」で待ち受ける現実
水原被告の刑務所生活は、一般的なイメージよりは快適かもしれませんが、決して楽なものではありません。特にドジャースファンが多いとされる環境では、大谷選手を裏切ったという事実が、他の受刑者からの反感を買う可能性も否定できません。
今後約5年間、26億円の大金を手にした「華やかな通訳生活」とは正反対の日々を送ることになる水原被告。
その間、大谷選手は野球界のスーパースターとしてさらなる活躍を続けることでしょう。皮肉な対比ですが、これも自らの選択の結果なのかもしれません。