憧れのアイコンバッグ、Diorの「ブックトート」。手に入れるなら、絶対に後悔したくないですよね。
その人気ゆえに、残念ながら非常に精巧な偽物(模倣品)が多く出回っているのも事実です。個人間取引や信頼性の低いショップでの購入には、大きなリスクが伴います。
この記事では、ブックトートを安心して手にするために、ご自身で確認できる5つの重要なチェックポイントを、具体的な写真と共に詳しく解説します。

【はじめに:最も重要なこと】
このガイドは、偽物の特徴を理解し、購入時のリスクを減らすためのものですが、模倣品の技術は日々進化しています。 100%本物であると保証する唯一の方法は、Diorの正規ブティックまたは公式オンラインストアで購入することです。
二次流通(中古品)での購入を検討する際は、この記事を参考にしつつ、必ず信頼できる大手のリユースショップや鑑定サービスを利用することを強く推奨します。
特に、販売されている商品がすべて専門の鑑定士によって全品鑑定済みのギャラリーレア
のような販売店は、偽物を購入してしまうリスクを大幅に減らすことができ、購入前の安心感が大きく異なります。
偽物を見分ける5つのチェックポイント
詳細を見る前に、チェックすべき最重要ポイントをまとめました。お手元のブックトートや購入を検討している商品の写真と見比べてみてください。
- 「オブリーク」刺繍のパターン:正規品はあえて「不規則」、偽物は「正確」すぎる。
- ハンドルの形状と付け根:正規品は短くがっしり。付け根の刺繍が「2本線」になっているか。
- “CHRISTIAN DIOR”のロゴ刺繍:正規品のフォントは繊細でシャープ。特に「S」と「P」の形に注目。
- 内側のレザータグ:縫製は均一か。ブランド刻印は熱による型押しで、クッキリしているか。
- 全体の佇まいと細部の処理:刺繍の糸は飛び出ていないか。全体のフォルムは美しいか。

安全に購入するための実践ガイド
ここからは、各項目を写真付きで詳しく見ていきましょう。
「オブリーク」刺繍のパターン
最も分かりやすい違いが表れるのが、この「Dior Oblique(ディオール オブリーク)」の刺繍パターンです。
正規品の刺繍は、一見すると不規則で、糸の走り方に良い意味での「遊び」があります。これは職人技による独特の風合いです。一方で、多くの偽物は、機械的で均一、正確すぎるパターンで刺繍されています。
- 正規品:糸の方向や間隔に、手仕事ならではの不規則性がある。
- 偽物:刺繍のパターンがコンピューターで作ったように均一で、整いすぎている。
※左:正規品、右:偽物の比較画像


ハンドルの形状と付け根

毎日手に触れるハンドルは、偽物との差が出やすい重要なパーツです。
正規品のハンドルは比較的短く、しっかりとした硬さがあります。また、バッグ本体との付け根部分を見ると、太い刺繍がくっきりと2本線で縫われているのが特徴です。
- 正規品:ハンドルは短く硬め。付け根の刺繍は力強い2本線。
- 偽物:ハンドルが不自然に長かったり、柔らかすぎたりする。付け根の刺繍が1本線だったり、弱々しかったりする。
※左:正規品、右:偽物の比較画像

またハンドルの形状や長さなども正規品とは違う事が多いので、見分けがつきやすい部分でもあります。


“CHRISTIAN DIOR”のロゴ刺繍

バッグの顔である中央のロゴ。ここにもブランドのこだわりが詰まっています。
正規品のロゴ刺繍は、見た目以上に繊細でシャープなフォントです。特に「S」の文字は少し斜めに傾いているのが特徴。また、「PARIS」の「P」と「A」の間隔など、文字全体のバランスも洗練されています。
偽物はフォントが太すぎたり、文字が歪んでいたり、間隔が不自然だったりすることが多く見られます。
- 正規品:フォントはシャープで繊細。「S」に特徴的な傾きがある。全体のバランスが美しい。
- 偽物:フォントが太く野暮ったい。文字の形や間隔に歪みがある。
※上:正規品、下:偽物の比較画像


内側のレザータグ
バッグの内側にあるレザータグも、真贋を見分けるための情報の宝庫です。
正規品は、タグの四隅が丁寧に、均一なピッチで縫い付けられています。中央の「CHRISTIAN DIOR PARIS MADE IN ITALY」の刻印は、熱でプレスされたもので、クッキリとしていながらもインクが滲んだような不自然さはありません。
- 正規品:縫製が丁寧で均一。刻印は熱による型押しでクリア。
- 偽物:縫製が雑で、糸がほつれていることがある。刻印がただのプリントだったり、文字が潰れていたりする。
※左:正規品、右:偽物の比較画像

※上:正規品、下:偽物の比較画像

全体の佇まいと細部の処理

最後に、部分だけでなく、バッグ全体の「佇まい」を確認しましょう。
正規品は、細部に至るまで一切の妥協なく作られています。刺繍の糸がどこかから飛び出していたり、フォルムが歪んでいたりすることはまずありません。たとえ中古品であっても、その丁寧な仕事ぶりから生まれる品格が感じられるはずです。
- 正規品:細部の刺繍まで完璧で、糸の飛び出しなどはない。バッグ全体のフォルムが崩れていない。
- 偽物:よく見ると刺繍が雑な部分がある。全体のフォルムにどこか違和感がある。
※左:正規品、右:偽物の比較画像

よくある疑問(FAQ)
中古品でも、この記事の方法で見分けることはできますか?
はい、基本的なチェックポイントは同じですので可能です。ただし、使用によるハンドルのへたりや、経年による刺繍の色褪せ、タグの摩耗など、新品とは状態が異なるため判断が少し難しくなる場合があります。特に注意深く確認してみてください。
ブランド品の鑑定サービスは、どのくらい信頼できますか?
大手の鑑定サービスや経験豊富な鑑定士は高い専門知識を持っていますが、100%絶対とは言い切れない世界でもあります。もし高額な商品を鑑定に出す場合は、一つのサービスの結果を鵜呑みにせず、可能であれば複数の専門家の意見を求めることをお勧めします。
一方で、そもそも購入する店舗自体がしっかりとした鑑定体制を持っているかどうかも重要な判断基準です。例えば全品鑑定済みのギャラリーレア
のように、取り扱う全商品を自社の専門鑑定士がチェックし、その上で返品保証も提供しているリユースショップは、安心して利用できる一つの目安となるでしょう。
もし偽物を購入してしまったら、どうすればいいですか?
まずは落ち着いて、販売者に連絡し、偽物である旨を伝えて返品・返金を要求してください。もし相手が応じない場合や連絡が取れない場合は、利用したフリマアプリの運営事務局や、クレジットカード会社(購入にカードを使った場合)の補償制度に相談しましょう。取引の証拠(メッセージのやり取りや商品ページなど)は必ず保存しておいてください。
まとめ:後悔しないために、一番大切なこと
ここまで5つのチェックポイントを見てきましたが、模倣品の技術は常に進化していて、プロの鑑定士でなければ判断が難しいレベルのものも存在します。
一番確実なのは、正規店で購入することです。
もし二次流通での購入を検討する場合は、今回のチェックリストを参考にしつつ、以下の点を必ず守ってください。
- 極端に安い価格のものは疑う。
相場から大きく外れた価格には理由があります。 - 信頼できる販売元を選ぶ。
個人の出品者から購入する場合は、過去の評価や取引履歴を徹底的に確認しましょう。できれば、偽物の返金保証がある大手のブランドリユースショップや質屋が安心です。
例えば、1979年創業の老舗である全品鑑定済みのギャラリーレアのように、長年の実績があり返品保証制度を明記している販売店は、安心して相談できる選択肢の一つと言えるでしょう。
- 少しでも不安を感じたら、購入をためらわない。
「もしかしたら」という直感は、意外と当たるものです。
憧れのバッグを手にした喜びが、残念な気持ちに変わってしまわないように。この知識が、あなたの賢い選択の一助となれば幸いです。