乾燥肌向けのブランド「乾燥さん」(BCL)。その下地を塗ったら、かえって鼻の毛穴が目立った。早ければ塗った直後から、遅くても昼過ぎには崩れている。検索しても出てくるのは「私は落ちない」という個人差の話ばかりで、自分がどちらなのかは分からないままです。
乾燥さんの下地で毛穴落ちが起きやすいのは、商品名に「保湿力」と付くほうを、皮脂の出る部位にたっぷり塗ったときです。
現行は7種類ありますが、7つ覚える必要はありません。分かれ目は名前です。「水分力」と付く1種だけ処方の方向が違い、みずみずしくべたつかない使用感。残る6種は「保湿力」で、うるおいの膜で包む方向です(いずれもBCL公式の説明)。膜が厚いほど、毛穴落ちは起きやすくなります。
そして、買い替える前にできることがあります。量を半分にして、鼻はこすらずのせる。全顔に同じ量を塗るのをやめて部位で使い分けるだけで収まるケースが、少なくありません。
それでも落ちるなら、替える先は「水分力」です。乾燥が心配なら、冬は保湿力・春夏は水分力と季節で持ち替える手もあります。定価は7種とも同じなので、乗り換えの負担は軽いほうです。
「毛穴落ち」と「毛穴カバー力」は、別の話です
毛穴カバー力と毛穴落ちは混同されやすいのですが、見ている時間がまったく違います。カバー力が高い下地ほど毛穴落ちしにくい、という関係はありません。むしろ逆になることがあります。
同じ「毛穴」でも、見ている時間が違う
毛穴カバー力
下地やファンデが毛穴のくぼみを埋めて、なめらかに見えている状態。洗面所の鏡で確かめられるのは、ここまでです。
数時間▼ 数時間 ▼
毛穴落ち
皮脂や汗で膜がゆるみ、毛穴のくぼみに寄って溜まった状態。影が濃くなり、塗る前より毛穴が目立って見えます。
※図はイメージです。感じ方には個人差があります
下地の紹介記事の多くは、塗った直後の見え方だけを比べています。「毛穴が気になるならカバータイプ」という結論も、鏡の前でその場で確かめられる範囲の話です。
けれど毛穴落ちで困っているときに知りたいのは、お昼過ぎに鏡を見た時にどうなっているかのほうです。直後の見え方と数時間後の崩れ方を分けずに読むと、選び方を間違えます。
数時間後の崩れ方で差が出るのは、下地に含まれる油分の量と、その上に重ねるものです。
乾燥さんの保湿力ラインは「1日中、クリームを塗りたてのしっとり感」をうたっています(BCL公式)。うるおいの膜で肌を包むぶん、皮脂が加わると膜がゆるみやすい方向にあります。
乾燥さんの下地7種類を、毛穴落ちの起きやすさで並べると
7種のうちいちばん軽いのは「水分力スキンケア下地」です。ここだけ処方の方向が違い、みずみずしくべたつかない使用感で、毛穴と皮脂もケアする処方(BCL公式)。残り6種は保湿力ラインで、うるおいの膜で包む方向は共通です。
| 種類(定価はすべて¥1,430) | 仕上がりの方向 | 毛穴落ちの起きやすさ(編集部の見立て) |
|---|---|---|
| 水分力スキンケア下地 | みずみずしく軽い。色は付かない | 7種の中では起きにくい。皮脂の出る部位でも膜が薄いまま |
| 保湿力スキンケア下地 (無色) | うるおいの膜でしっとり。色は付かない | ふつう。量が多いと鼻で落ちやすい |
| 保湿力スキンケア下地 ノンケミ | 紫外線吸収剤を使わない処方 | ふつう。毛穴落ちに関わる部分は無色と同じ |
| 保湿力スキンケア下地 透明感ラベンダー | くすみをカバーするラベンダー | やや起きやすい。色つきのぶん膜が厚くなる |
| 保湿力スキンケア下地 シカグリーン | 赤みをカバーするグリーン | やや起きやすい。重ねるファンデ次第でモロモロも |
| 保湿力スキンケア下地 スウィートピンク(数量限定) | 血色感を足すピンク | やや起きやすい。色つきの3種と同じ位置づけ |
| 保湿力スキンケア下地 カバータイプ | 色ムラをいちばんカバーする色つき | 7種の中では起きやすい。皮脂の出る部位で差が出る |
この並びは、BCL公式の製品の位置づけと、クチコミの傾向から編集部が見立てたものです。
LIPSの評価点を並べると、水分力が★4.4(489件)、保湿力の無色が★4.3(1,425件)、シカグリーンが★3.98(477件)、カバータイプが★3.55(449件)。うるおいの膜が厚くなる方向に進むほど、評価が下がっています(2026年7月時点)。
ただし評価点は、その商品を選んだ人の肌質がそろっていないので、商品の優劣そのものではありません。読み取れるのは「肌に合わなかった人がどれくらい混ざっているか」です。カバータイプほど、合わなかったという声が多くなります。
種類ごとに、毛穴落ちの起きやすさを見ていく
水分力スキンケア下地(SPF42 PA+++)
乾燥さんの中で唯一の「水分力」ラインで、2024年2月の発売です。春夏向けとしつつ一年中使える位置づけで、汗ばむ季節の隠れ乾燥を想定した軽さになっています。毛穴と皮脂もケアする処方です(BCL公式)。
LIPSでは★4.4・489件と、クチコミの多い4種の中では最も高い評価です(2026年7月時点)。「Tゾーンはテカるのに頬は乾く」という混合肌からの支持が目立ち、脂性肌からも「べたつきも乾燥もしたくない人に」という声が上がっています(編集部による要約)。
毛穴落ちで悩んでいて、乾燥さんは続けたい。その場合、最初の乗り換え先がこの水分力です。ただし真冬の乾燥肌には物足りないという声もあるので、季節で使い分けるのが現実的です。
保湿力スキンケア下地(無色)(SPF37 PA+++)
クチコミがいちばん多いのが、この無色タイプです。化粧水・美容液・乳液・クリーム・UVカット・化粧下地の6役をまとめたオールインワン設計。ワセリン、ナイアシンアミド、アミノ酸、セラミドなどの保湿成分を配合しています(BCL公式)。
LIPSは★4.3・1,425件。「1,000円台とは思えない仕上がり」という評価が並ぶ一方で、混合肌からは「クッションファンデを重ねるとモロモロが出ることがある」という指摘もあります(編集部による要約)。
毛穴落ちの起きやすさは7種の中間です。落ちるかどうかは量でかなり変わります。スキンケアも兼ねているので、つい多めに出してしまうのですが、鼻まわりに厚く乗ると影が濃くなります。
保湿力スキンケア下地 カバータイプ(SPF40 PA+++)
色ムラをカバーしながら乾燥から守る、色つきのタイプ。「毛穴が気になるならカバータイプ」と書いている記事も多いのですが、毛穴落ちで見ると話が変わります。
マイナビおすすめナビが運営するハピコスは、このカバータイプを実際に使い、メイク直後と6時間後の肌を比べています。結果として、全体的にはきれいでも、乾燥しやすい口周りが少し毛穴落ちしたと書かれています(2024年2月公開・2026年2月更新)。
LIPSの★3.55・449件という数字も、クチコミの多い4種の中では最も低い位置です。
混合肌からは「油分が多めで皮脂崩れが気になる」「保湿力が高すぎて合わなかった」、乾燥肌からは「夜まで乾燥せず崩れなかった」という声が並びます(編集部による要約)。商品の良し悪しというより、肌質で結果が分かれていると読むほうが実態に近いです。
色や処方で選ぶ4種(シカグリーン/透明感ラベンダー/ノンケミ/スウィートピンク)
残る4種は保湿力ラインの土台が同じで、色と紫外線防御の方式だけが違います。毛穴落ちの起きやすさも、おおむね保湿力ラインと同じです。
- シカグリーン(SPF45 PA+++)…赤みをカバーするグリーン。LIPSは★3.98・477件。脂性肌から「クッションファンデやバームファンデと重ねるとモロモロが出やすい」、混合肌から「夏はやや重い」という声(編集部による要約)
- 透明感ラベンダー(SPF45 PA+++)…くすみをカバーするラベンダー。2024年11月発売
- ノンケミ(SPF45 PA++++)…紫外線吸収剤を使わない処方。7種でいちばん防御力の数値が高い。2025年11月発売
- スウィートピンク(SPF45 PA+++)…血色感を足すピンク。2025年11月発売の数量限定なので、気に入っても再販がない可能性があります
色つきの3種は、色をのせるぶん膜が厚くなりがちです。毛穴落ちが気になっている段階では、まず無色か水分力で様子を見るほうが、何が原因かを見きわめやすくなります。
肌質と部位で決める
毛穴落ちは、顔の中でも起きる場所が偏ります。鼻と小鼻、そして皮脂が出る人ならTゾーン。頬や口周りは、むしろ乾燥で崩れます。だから1本で全顔をまかなおうとすると、どちらかが必ず崩れます。
肌質 × 部位で振り分ける
乾燥肌
頬も口周りもつっぱる
顔全体に保湿力スキンケア下地(無色)
小鼻・Tゾーンに同じものを、量だけ半分にして薄く
混合肌
Tゾーンだけ昼にテカる
顔全体に水分力スキンケア下地、または保湿力を薄く
小鼻・Tゾーンに皮脂用の部分下地を重ねる
脂性肌寄り
全体的にテカりやすい
顔全体に水分力スキンケア下地
小鼻・Tゾーンに皮脂用の部分下地。保湿力ラインは頬だけに
※図はイメージです。編集部の見立てで、感じ方には個人差があります
乾燥さんはもともと乾燥肌に向けて作られたシリーズです。だから乾燥肌ほど1本でそのまま使えて、皮脂が出るほど部位ごとの足し引きが必要になります。
毛穴落ちを止めるためにできること4つ
買い替えるのは最後です。上の2つはお金がかからず、今日から試せます。
1. 量を半分にして、鼻はこすらずのせる
最初に見直したいのは量です。スキンケアを兼ねる下地なので、化粧水のつもりで多めに出してしまいがちですが、毛穴のくぼみに入った下地は行き場がありません。
- 頬と額に置いてから広げ、鼻には最後に残った分だけを使う
- 小鼻は横方向にこすらず、指の腹で押さえるようにのせる(こするとくぼみに押し込まれます)
- 塗り終えてから1分ほど置き、肌に入るのを待ってからファンデに進む
塗った直後から毛穴落ちする場合、時間経過による崩れではありません。下地が毛穴のくぼみに溜まって、影が濃く見えている状態です。量とこすり方を変えるだけで見え方が変わることがあります。
2. 気になる部分だけ、別の下地を重ねる
「部分用下地を仕込む」で終わっている解説が多いのですが、問題はどれを買うかです。乾燥さんを全顔に薄く塗ったあと、小鼻とTゾーンにだけ皮脂用の下地を重ねるのが基本の形です。
セザンヌ(CEZANNE)皮脂テカリ防止下地/30mL・660円(税込)・SPF28 PA++
皮脂吸着パウダーが毛穴の凹凸をカバーし、光の拡散で目立ちにくく見せます(セザンヌ公式)。紫外線吸収剤不使用でウォータープルーフです。
小鼻に少量のせるだけなので、色は数種類のどれを選んでも大きくは変わりません。この価格なので、まず試すならここからです。
エテュセ(ettusais)ポアレスプライマー/1,650円(税込)
もとは「フェイスエディション(プライマー)フォーオイリースキン」という名前で、中身と価格はそのままに改称された部分用下地です。
毛穴ぼかしパウダーとテカリ防止パウダーを配合していて、小鼻など狭い範囲に少量ずつ使います。
- 2枚重ねると膜は必ず厚くなります。乾燥さんのほうを先に、いつもより薄く塗ってください
- 皮脂用の下地を頬まで広げないこと。乾燥する部位に使うと、今度は乾燥で崩れます
3. 上に重ねるファンデとパウダーを見直す
意外と見落とされるのが、下地の上に重ねるものです。LIPSのクチコミには、乾燥さんの下地にクッションファンデやバームファンデを重ねるとモロモロが出た、という報告が無色タイプ・シカグリーンの両方で見られます(編集部による要約)。
油分の多い下地と、油分の多いファンデ。この組み合わせで膜が厚くなると、毛穴落ちもモロモロも起きやすくなります。下地を替える前に、上に重ねるものを薄いリキッドやパウダーファンデに替えてみると、下地とファンデのどちらが効いているか分かります。
パウダーについては、@cosmeのQ&Aに、乾燥さんの下地の上からパウダーを重ねるとパフに下地の油分が付いてしまう、という相談が寄せられています(2026年1月・編集部による要約)。
パフに油分が付くのは、下地がまだ肌になじみきっていないサインです。少し時間を置き、パフではなくブラシで薄く払うように置くと変わることがあります。
4. それでも落ちるなら、水分力へ替える
1から3まで試して変わらないなら、その部位にはうるおいの膜が過剰だということです。同じ1,430円で、乾燥さんの中でいちばん軽い水分力スキンケア下地に替えるのが次の一手になります。
冬は保湿力、春夏は水分力。この2本を季節で持ち替えるという使い方もあります。どちらも同じ定価なので、乗り換えのハードルは低いほうです。
乾燥さんが向かない場面
「口コミがいいのに私には合わない」という落胆は、たいてい次のどれかで起きています。
- 皮脂が多い季節・部位…乾燥肌に向けて作られたシリーズなので、真夏のTゾーンに保湿力ラインを厚く塗るのは逆方向です
- 油分の多いファンデとの重ね…クッションファンデ・バームファンデとの組み合わせでモロモロという声が複数あります(編集部による要約)
- シカグリーンのグリーンに期待しすぎる…思ったほど緑ではなく白っぽい、赤みのカバーはほぼ感じない、という辛口も並びます。皮むけしたという声もあり、合わないと感じたら続けないほうがいい種類です(編集部による要約)
- スウィートピンクは数量限定…気に入っても次があるとは限りません
- 下地を替えても解決しないことがある…毛穴落ちは、その日の皮脂の量や室温にも左右されます。1本で必ず止まるものではありません
下地を替えても解決しないことがある、というのは値段を上げても同じです。1万円を超えるデパコスの下地でも同じ相談は起きていて、クレ・ド・ポー ボーテの下地と毛穴落ちについても別記事で整理しています。起きているのは同じ現象で、対処の方向も同じです。


編集部の注記
※本記事は、BCL公式サイトの製品情報と、@cosme・LIPSなどに寄せられたクチコミ、ハピコス(マイナビおすすめナビ)の検証記事を編集部が集めて整理したものです。特定の商品を使用した体験レビューではありません。クチコミはすべて編集部による要約で、原文の引用ではありません。価格はすべて定価(税込)で、変動する販売価格は各リンク先をご確認ください。感じ方には個人差があります。最終更新:2026年7月





